家を建てるときや買うときには、土地代や建物代以外にもさまざまなお金が必要になります。これに当たるのが、いわゆる「諸費用」です。ただ、この言葉……ひどく曖昧だと思いませんか? 僕もそうでしたが、はじめて家を買うときにはなにが諸費用にどんなものがあるのかまったくわかりません。できれば予算を考えるときまでに知っておきたいですよね。
家を建てるときに必要な諸費用
まずは、家を建てるときにかかる諸費用を一覧でまとめます。建売の場合とは多少異なるのでご注意ください。
建築費用
・本体工事費
1、契約工事
2、追加工事
・別途工事費
1、付帯工事…電気や水道、トイレなどの仮設工事費
2、屋外給排水工事
3、地盤調査費
4、地盤補強工事費予
→関連記事「地盤改良の有無で新築の建築費用は大きく変わる」
5、水道加入金(市町村によって異なります)
6、水道本管取出工事
7、ガス配管工事(都市ガス/プロパンガス)
8、盛土・造成工事
その他
・仮住まい・引っ越し費
→関連記事「建て替えの引っ越しで大変だった2つのこと」
・祭事費(地鎮祭・上棟式)
→関連記事「新築の家を建てるなら地鎮祭はやるべき?」
・外構工事
→関連記事「新築の印象は外構で決まる! 予算と設備について」
・照明やカーテンなど
→関連記事「新築の家にカーテンレールがないのはなぜ?」
申請費
・分筆/合筆/測量費…司法書士や土地家屋調査士
・開発許可申請書…司法書士や土地家屋調査士
・建築確認申請費…建築確認申請・検査・各種審査
税金・登記
・印紙税…建築工事費5千万円以下なら1万5000円
・不動産取得税…(固定資産評価額-1千200万円)×3%
・登記費
表示登記(土地家屋調査士報酬)
保存登記(司法書士報酬)
滅失登記(土地家屋調査士報酬)
抵当権設定登記(司法書士報酬)
・印紙税…売買価格(1千万円~5千万円以下なら1万5000円)
・仲介手数料…(売買価格×3%)+6万円+消費税(←左の計算式が上限)
・登記費…所有権移転登記(司法書士報酬)
借入経費
・印紙税…金銭消費貸借契約(1千万円以上なら2万円)
・融資手数料
・火災保険料
・地震保険料
・生命保険料
・つなぎ融資
【住宅瑕疵担保責任保険が見積もりに入っていませんか?】
住宅瑕疵担保責任保険は、構造耐力上主要な部分や雨水の侵入を防止する部分に瑕疵(欠陥)が見つかった場合の補修や修繕費用が補償される保険です。建築から10年以内で瑕疵担保履行法に基づき定められた箇所が対象となります。
瑕疵担保責任保険は家を建てる人を守る保険であるのと同時に、建築会社を守る保険でもあります。加入を義務付けられているのは建築会社なので、保険料を負担するのも建築会社ということになります。ところが、一部の建築会社は、家を建てる人が保険料を支払う見積もりを作成しているようです。もし、見積もりに「瑕疵担保責任保険」があったら、角が立たないように、かつ相手に伝わるように指摘するといいでしょう。
諸費用の目安はいくらぐらい?
諸費用の総額は、建てる家や購入する土地によってちがいます。一般的には、予算の15%を見積もっておくといいでしょう。
逆にいえば、予算から15%引いた金額で土地と建物を購入するということになります。たとえば、予算が5千万円なら以下のような計算式が成り立ちます。
5,000万円(総予算)-750万円(諸費用15%)=4,250万円(土地や建築に使えるお金)
改めて確認すると、諸費用には思った以上のお金がかかります。住宅ローンの金額が予想以上に多くなってしまったり、手元に残るお金が少なくなってしまったりしないためにも、しっかり計算に入れておきたいですね。
この記事は、こちらの本を参考に書きました!
夫婦で読む 家を建ててお金持ちになる家族、貧乏になる家族
資金計画の立て方から諸費用を節約する方法、正しい住宅ローン選びの方法まで、家を買うときのお金に関することをほぼすべて解決できる本です。
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