今回は、貯金の全額を頭金を含む初期費用にしてはいけない理由をお聞きいただきたいと思います。結論をいえば、それなりに大きな家に住む場合、家具や家電に想像以上のお金がかかるからです。
「そんなの当たり前だ」という声が聞こえてきそうですが、では総額でいくらぐらいかかったのでしょうか? 公開してみたいと思います。
家を購入する前の貯蓄額と初期費用
このブログの最初に書いた自己紹介にも書いていますが、家を購入する前の僕の貯金額は約650万円でした。これは、自分は結婚などできないだろうと思っていたため、「老後に必要な3,000万円を60歳までに貯めよう」と考え、27歳ぐらいからコツコツ積み立てていたからです。
家を買うことにしたとき、この全額を頭金、登記費用、仲介手数料、行政書士に支払うお金などの初期費用にしようと考えました。
ところが、この考えを伝えると、役職男にこう言われました。
「フリーターさん、全額を初期費用にすると家を買った途端に破たんしますよ」
正直「は?」と思いました。
僕はフリーターだとはいえ、とりあえずお金が入ってくるあてはあるし、当面の生活はどうにかなるだろうと考えていたからです。そのあいだに、また節約してお金を貯めればいいや、と。
でも、結局は役職男の言うことが正解でした。僕の家は4LDKですが、家具や家電の購入に想像以上にお金がかかったからです。
購入した家具と金額
結婚したこともあり、今回の引っ越しでは家具を全部買いかえることにしました。購入した家具は以下の通りです。
・カウンターチェア
・PCテーブル
・ベッド&マットレス
・テレビ台
・鏡台
・カウチソファ
・照明器具×7点
これでだいたい約30万円ほどかかりました。いまでこそ、「まあ、普通これぐらいかかるよね」という感じですが、これまで2DKの賃貸アパートに住んでいた自分の感覚としては信じられない金額でした。
しかも、特にアンティークなどの高級家具を買ったわけではなく、すべてニトリやニッセン、楽天などで安いものを探して購入した金額です。ニトリのレジで合計金額が約20万円に達したときは、本当に驚きました(笑) 正直なめていたな、と。
購入した家電と金額
ところが、家電を買いに行ってさらにおどろきました。買ったものは以下の通りです。
・冷蔵庫
・洗濯機
・オーブン
・掃除機
まずは、エアコンで約50万円かかりました。これまで賃貸に住んでいた僕はエアコン付の物件に住むこと当たり前になっていたため、自分で購入したことはありませんでした。高いだろうとは思っていましたが、まさかこんなに高かったとは……。
そして残りの冷蔵庫、洗濯機、オーブン、掃除機で約30万円かかりました。これも、できるだけ型落ちのものを選んで購入した金額です。
家具&家電にかかったトータル費用
家具と家電の合計額は、約110万円!!
生活に必要なものをそろえるのに、こんなにお金がかかるなんて。想像をはるかに超えていました。役職男が貯金の全額を初期費用に使うのを全力で止めるわけです。
それにしても、今回家を買ったことで、家を買うこと自体に必要な手続き以外にも、本当にいろいろと勉強になりました。逆にいうと、自分は本当になにも知らなかったんだなあ、と気づくことができました。
結局、初期費用は役職男と相談してジャスト420万円を住宅ローン契約時に支払っていました。
なので、家具と家電の購入後に手元に残ったのは、
「貯金額650万円-初期費用420万円-家具&家電110万円=120万円」
です。
たしかにこれぐらい手元に残らないと、その先の生活が心もとないですよね。やはり役職男の言うとおりだったようです。ローン残高のことを考えるとなるべく多く頭金に使いたいと考えてしまいますが、決して無理をしてはいけないということのようです。
2019年3月10日 追記
2019年3月現在、空前の低金利が続いています。変動金利であれば、約0.5%という驚愕の利率で住宅ローンを組むことができることもあるのです。
低金利下では頭金の威力は大きくありません。無理に頭金をたくさん入れる必要はないと言えるでしょう。
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次回は「新築の家でも不備があるのは当たり前? 家の購入後にはじめて知ったこと⑥」についてお聞きいただきたいと思います。今回もありがとうございました。