今回は、戸建て住宅の防犯対策についてお聞きいただきたいと思います。家を買うまでは賃貸に住んでいたこともあり、まともな防犯対策はしていませんでした。盗まれるわけにいかないのは、さまざまなデータが入っているパソコンぐらいなものでした。
でも、戸建てを購入したことでその意識が変わりました。あくまで「予算の範囲内で!」という条件がつきでしたが(笑)、さまざまな対策をしました。せっかく買った一軒屋ですから、できるだけの防犯対策をしたいですよね。
では、具体的にどのような防犯対策をすれば良いのでしょうか? 僕が実際に行った方法も含めてお聞きいただきたいと思います。
泥棒は下見したときになにを確認するのか?
基本的に泥棒は、必ず下見に来るといいます。その際の服装は主にスーツや作業着。訪問販売員や工事作業員になりすますのですね。そして、以下のようなことをチェックするといいます。
2、犯行後逃げやすいか
3、セキュリティの甘い家か
4、どの時間帯に留守であることが多いか(生活パターンをチェックする)
5、窓の鍵は開けやすいタイプであるかどうか
ところで、4番目の「どの時間帯に留守であることが多いか」というのはどうやって調べるのでしょうか。一番使われるのは、意外にも堂々と「インターホンを押す」という方法です。
また、ポストから郵便物を盗み電話番号を入手、勧誘のフリなどをして電話をかけるという手口も使われます。いずれにしても、インターホンや電話が鳴ったら居留守を使わずに応答するのが防犯対策になるでしょう。
数年前からテレビなどで話題になっていますが、「マーキング」にも気をつけなければいけないですね。「この家は高齢者だけ」、「この家は女性が一人で暮らしている」、「昼間はいない」など、さまざまなマークがあるといわれています。玄関や表札の近くに謎のマークがあったらただちに消すと良いでしょう。
侵入経路1 窓
では実際、泥棒はどういった経路を使って家に侵入するのでしょうか?
戸建ての場合、もっとも多いのは窓です。特に人間が簡単に入れる大きさの「掃き出し窓」が狙われる可能性が高いのですが、お風呂やトイレ、キッチンの窓が選ばれることもあります。
また、エアコンの室外機などを足場にして2階の窓が狙われることもあります。「2階の窓だから鍵をあけっぱなしでも大丈夫」ということはないのですね。
ちなみにあるデータによれば、侵入経路全体の62%を窓が占めています。
窓の防犯対策
泥棒が窓から侵入する際は、クレセント錠(窓についている普通の鍵)の近くをドライバーで割って解錠するのが一般的です。また、音が出るのを嫌ってバーナーなどで窓を焼き破る荒技を使う泥棒もいるといいます。
なので、僕はまず、窓を破られないようにしました。
一番簡単なのは「防犯ガラス」にすることですが、ガラスというのは高価なのでなかなか変えられるものではありません。
そこで、防犯フィルムをを使うという方法があります。これを、クレセント錠の近くに貼るだけでもかなりの効果が期待できます。
オススメは、「保険付透明ガラス専用防犯フィルム360 A3サイズ透明 2255」です。
これは、アマゾンなら2枚組でわずか2,482円ながら、なんと「保険付」の防犯フィルムです。万一の場合には、一律2万円が支給されます!
「この防犯フィルムは泥棒に破られることはない」という自信があるからこそ、できるサービスだと思います。
保険付透明ガラス専用防犯フィルム360 A3サイズ透明 2255
また、サッシの上部や下部に「ノムラテック ウインドロック サッシ用補助錠 ブロンズ N-1040」という補助キーをつけました。補助キーといっても、1個で650円ぐらいなのでオススメです。
小さなお子さんのいる場合は、誤って窓を開けてしまうことで起こる事故の防止にも役立つと思います。時々、マンションの高層階から子どもが転落する事故が報道されますが、こういった補助キーをしっかりとつけていれば防げたのかもしれませんね。
カラーは、ブロンズとブロンズの2色あるので、家のインテリアやお好みに合わせて使うといいと思います。
さらに、掃き出し窓や暗がりにある窓に「ELPA 屋外用LEDセンサーライト 乾電池 3wLED 2灯 ESL-302BT」というセンサーライトをつけました。
LEDのため消費電力が少なく、スペック上は単2のアルカリ電池で約12ヶ月使えることになっています。
とはいえ、自動車などと同じでスペック通りにいかないのが、こういった商品の宿命。それでも、僕の家では約8ヶ月使えていますので、合格点かと思います。1年に電池代数百円の出費で泥棒に入られにくくなるのであれば、安いものではないでしょうか。
また2灯のライトは、それぞれ可動範囲はあるものの独立して動く設計になっているので、2ヶ所の暗がりを同時に照らすことができるようになっています。
ちなみに僕は、夜中に帰宅することが多いので、暗がりと一緒に郵便受けも照らせるよう角度を調整してあります。うちの郵便受けはダイヤル式なので、非常に便利です。
ELPA 屋外用LEDセンサーライト 乾電池 3wLED 2灯 ESL-302BT
侵入経路2 玄関
玄関も泥棒の侵入経路としてよく狙われます。
かつては「ピッキング」という手法が使われました。これは、「ディスシリンダー」というタイプの鍵に金具などを差し込み、ガチャガチャとほじくり解錠してしまう方法です。
また、鍵の周辺にドリルで穴を開けたり、新聞受けから道具を差し込んだりして鍵を開けてしまう方法もあるといいます。
玄関の防犯対策
では、玄関の防犯対策はどのようにすれば良いのでしょうか。
まずは、ドアに2つの鍵を設置することが重要です。鍵が2つあれば、単純に計算して泥棒がピッキングにかかる時間を2倍にすることができます。あるデータによれば、泥棒は5分以内に犯行を終えようとするといいます。解錠に時間がかかるのであれば、犯行をあきらめる可能性が高くなります。
また、鍵をピッキングに強い「ディンプルシリンダー」タイプに変えるのも有効です。
この2つは、最近の新築であれば標準装備されていることの方が多いので、これから家を買う場合はあまり気にする必要はないかもしれません。
さらに、サムターン(ドアの内側についている鍵のつまみ)にカバーをつけるのもオススメです。これで、ドアにドリルで穴を開けられても、カバーのおかげでサムターンをまわされなくて済みます。
6、最大の防犯対策は?
ここまでさまざまな防犯対策を紹介してきましたが、実はもっとも有効な防犯対策が別にあります。
それは、近所の方々と仲良くしておくことです。
結びつきの強い住宅街に住んでいるとよくわかるのですが、自分たちの町に住民でない人間が入ってくるとすぐにわかります。「あれ、あの人、見たことないな……誰だろう?」という感じです。そして、近所の人と仲良くしているほど情報が入ってくるのです。たとえスーツを着ていようと作業着を着ていようと、です。
これは大切なことです。
結局は、近所の人たちと仲良くし、なにか変わったことがあった場合はお互いに情報を共有し合うというのが、最大の防犯対策になるのではないかと思います。
次回は、「貯金の全額を頭金にしてはいけない理由 家具と家電は想像以上にお金がかかる! 僕が使った総額は? 家を買ってはじめて知ったこと⑤」についてお聞きいただきたいと思います。
今回もありがとうございました!