「住宅ローンの審査に通らない……!」と困っている方は、実はたくさんいます。僕も3つの銀行に申請して2つにはじかれましたし、このブログで建て替えの体験談を連載してくれたカオリン夫婦も2つ審査に落ちてしまったようです。
空前の低金利が続いてる現在の住宅ローン市場ですが、審査に通らなければ利用することができません。
どうして銀行はなかなかお金を貸してくれないのでしょうか。また、住宅ローン審査に通らなかった場合はどうすればいいのでしょうか。
目次
銀行がなかなかお金を貸してくれない理由
銀行が厳しく住宅ローン審査をする理由を考えてみます。
銀行は住宅ローンからどのように売上をつくっているか
銀行は住宅ローンを組んだ人から「利息」をとることで利益をあげています。では、その利息は年間でどれぐらい入ってくるでしょうか。以下のケースで計算します。
・金利:1%
・年間利息:約30万円
銀行は顧客に3,000万円貸し付けても、年間で約30万円の売上にしかならないのです。普段「銀行はお金を貸すだけで儲かるなんていいよな」と思ったりしますが、そう考えると思った以上に低い売上だと思いませんか?
一方、住宅ローンを組んだ人が返済しきれなかった場合はどうなるでしょうか。仮に1年目に住宅ローンを組んだ人が自己破産してしまった場合、3,000万円全額が返ってこなくなるわけですから、見込んでいた売上の100年分(3,000万円÷30万円)がいきなりなくなってしまうわけです。
こう考えると、家を買う人にとってはありがたい住宅ローンが、銀行にとっては実は非常にリスクの高い商品であることがわかります。
銀行としては当然、「安全にお金を返してくれそうにない人」にはお金を貸したくないですよね。銀行がなかなかお金を貸してくれないのは、このためです。
クレジットカードやスマホ料金、年金などに要注意
銀行は、「しっかりお金を返してくれる人」と「なんだかお金を返してくれそうにない人」をどのように判断するのでしょうか。
銀行が主に見ているのは、以下になります。
・職業
・年収
・返済負担率
・勤続年収
・住宅の担保評価
・借入時の年齢
・完済時の年齢
・健康状態
このなかで特に重要視されるのは、「職業」や「勤続年数」、「年齢」です。公務員や大企業の正社員(正職員)として働き、勤続年数が長いと有利になります。また、たとえば「完済年齢が90歳」では返済を継続できる可能性のほうが低いため敬遠されることになります。
クレジットカードやスマホ料金、年金や税金などの滞納や未払いにも注意が必要です。過去にクレジットカードの支払いを滞納したり、未払いの末にカードを使えなくしてしまったりした経験はありませんか。もしこのようなことがあったら、5年間は信用情報に傷がつくとされています。また、年金や税金、携帯電話料金の未払いなども、不利な審査をされてしまうケースがありますので気を付けてください。
意外と落とし穴なのが、住宅ローンの審査を申請する時点で組んでいる別のローンです。スマホを分割払いで購入している場合は、これも借り入れているお金にあたります。
三井住友銀行で中野支店長を務めた菅井敏之氏は、著書「お金が貯まるのは、どっち!?」にこう書いています。
ローン審査用の申込用紙には、借り入れているものをすべて書かされます。ですから、すべてちゃんと思い出して書かなければ嘘つきになってしまします。たとえば、携帯電話やスマホをローンで購入する人は多いですが、これを記入するのを忘れただけで、銀行はその事実がわかります。
(略)
スマホのローンくらいなら、「きっと忘れているのだろうな」と思って大目に見てくれますが、そこをあえて書くと逆にプラスになります。「この人は、お金の管理ができている!」と。
銀行は「お金をしっかり返してくれそうな人」にお金を貸してくれます。普段から滞納や未払いをしなければ、それだけで実績になるということを覚えておいて損はありません。
銀行の住宅ローン審査に落ちてしまった場合はどうすればいい? 救世主は……
実際に銀行の住宅ローン審査に通らなかった場合はどうすればいいでしょうか。自分の希望がいっぱいつまった家を購入することは、もうできないのでしょうか。
そんなことはありません。
救世主がいます。
それは、信用金庫です。
銀行の住宅ローン審査に落ちてしまった場合は、信用金庫の住宅ローン審査を受けてみてください。実は、信用金庫は銀行と比較して住宅ローンの審査が甘いといわれいてます。
その理由は、銀行が利益を追求する株式会社であるのに対し、信用金庫の発展を目的とする協同組織の金融機関だからです。
先ほど紹介したカオリン夫妻も、信用金庫で住宅ローンを組みました。彼女曰く、信用金庫のイメージはこうだそうです。
ざっくりいえば、信金は「地元の人が地元で家建てたいんだってさ。ちょっとルーズな性格みたいだけどかわいそうだから金貸してやろうぜ~」といった人情に厚い資産家的なノリでしょうか。(かなり違いますね笑)
僕も最近、信用金庫の口座を開設しました。同じ地域に長く住む人にとっては、メガバンクとは比較にならないメリットがあるからです。
ただ、信用金庫にもデメリットはあります。それは住宅ローン金利がすこーしだけ高めであること。これは暴利をむさぼろうとしているわけではなく、信用金庫の特性上仕方ないことです。
信用金庫には多少のデメリットがありますが、住宅ローンを組めなければ家を購入することはできません。もし銀行の審査に落ちてしまったら、信用金庫を頼ってみることをおすすめします。
住宅ローン審査を申し込む正しい手順
ここまでの内容を踏まえたうえで、金利面や審査の通りやすさの面などから、もっともお得に住宅ローンを組む手順を紹介します。以下の順番で申請すると、自分に合った住宅ローンをもっとも効率的に探すことができます。
住宅ローンの仮審査を一括で申し込めるサービス「住宅本舗」を利用する
まずは、審査に通るか通らないかという結果を気にせず、もっとも条件のいい住宅ローンを探すべきです。もちろん一つずつ銀行をまわってもいいのですが、大変ですよね。「住宅本舗」というサイトを利用すると、金利のもっとも低い住宅ローンをノーリスクで見つけることができます。
「住宅本舗」を利用する仕組みはシンプルです。
2、仮審査に通った銀行の条件を比較・検討し、実際に住宅ローンを組む銀行を決める。
本当に簡単に、複数の銀行に仮審査を申し込めます。このサービスを開始した「住宅本舗」というサイトは本当にありがたいですね。
ちなみに「住宅本舗」では、諸費用や保障内容などといった金利以外の条件も簡単に比較することができます。あらゆる観点から検討することで、もっとも有利な住宅ローンを組むことができます。
また、「住宅本舗」の隠れたメリットは、サイトとアプリを使って仮審査を申請するため、銀行側に審査記録が残らないことです。万が一、審査にはじかれても無傷で別の仮審査申請を行うことができます。
実際に使ってみる方、こちらからどうぞ!
【住宅本舗】まずはシミュレーションから
※申し込みにかかる時間はトータルで約20分なので、素早く複数の銀行に仮審査を依頼できます。
不動産業者の提携ローンを利用する
「住宅本舗」を使って住宅ローンの仮審査に落ちてしまったら、不動産業者やハウスメーカー、工務店の提携ローンを利用しましょう。先ほどお伝えした通り、「住宅本舗」は審査記録がつかないため、提携ローンで同じ銀行に再度審査してもらうことができます。
提携ローンを利用するときは、「住宅本舗」と異なり手書きで申請用紙を書く必要があります。銀行によって書式がまちまちなので少し時間がかかりますが、自分で各部分以外の作業は業者に代行してもらえます。
所要時間としては、1つの銀行の申請用紙を書くのに約30分~1時間程度。たとえば、3つの銀行に申請するのなら、2時間程度は必要だと思います。
最後の救世主「信用金庫」に仮審査を依頼
「住宅本舗」でも提携ローンでも審査に通らなかった場合は、地域住民の強い味方である信用金庫に相談してください。先ほどお伝えしたように、すこーしだけ金利が高い傾向にありますが、「なんとかして審査に通そう!」と積極的に融資を検討してくれますよ。
家の購入を考えているのに、住宅ローン審査に通らないという人は意外と多くいます。その方たちみんなが本当に住宅ローンを組めなかったとしたら、誰も家を買えなくなってしまいますし、銀行などの金融機関の売上も立たなくなってしまいます。
自分の希望がたくさん詰まった家を購入する方法はきっとありますから、あきらめないでくださいね。ここで説明した「住宅本舗」→「提携ローン」→「信用金庫」という流れなら、効率よく自分に合った住宅ローンを探すことができますよ。