(サンウッド東中野様から拝借しました)
マンションの購入を検討するなかでもっとも楽しいイベントはモデルルームの見学です。モデルルームとは、「こういう部屋に住めますよ!」というイメージを顧客につかんでもらうために売主側が用意した部屋。購入を検討する僕たちとしては、パンフレットや資料でわからなかったことを視覚的&直感的に感じ取るいい機会になります。
ただ、モデルルームは最大級のオプションがついた部屋になっているものです。「モデルルームに宿る魔力に気をつけろ!! モデルルームを見に行く④」でお伝えした通り、冷静に判断しないと“モデルルームの魔力”に簡単に惑わされてしまうことになりかねません。
では、モデルルーム見学にいくときのポイントはなんでしょうか。
目次
モデルルームにいく前の事前準備
モデルルーム見学に事前準備なくいくことは、購入後に後悔する大きな原因になります。まずはしっかり準備してください。
準備の内容は、大まかにいえばたった1つです。
購入するマンションの条件をある程度決めておくこと
以下がその一例です。
ざっと思いついたことを書いてみました。こうしたことを事前に決めたうえで優先順位をつけておいてください。モデルルーム見学会は「どれだけ自分の希望を満たすことができそうか」を確認する場にするといいですね。
モデルルーム見学会にいっても、なかなかモデルルームを見せてくれない
「モデルルーム見学会は一つのストーリー|モデルルームを見に行く③」にも書きましたが、モデルルーム見学会にいっても、実際のモデルルームを見るまでにはかなり時間がかかります。最初にアンケートの記入を求められ、その後担当者からマンションについての説明を聞くことになります。
早くモデルルームを見せてほしい! と気持ちがはやりますが、ぐっとこらえてしっかり説明を聞くといいと思います。事前準備では気づかなかったポイントを説明してくれることがあるからです。家を購入して後悔しないためにも、情報をバージョンアップできる機会を逃したくないですね。
全体模型は実際の生活を想像させる情報が満載
一通り説明を聞いたあと、いよいよモデルルームにいくのか!? と思っても、やはりまだ連れていってはくれません。マンションの全体模型を見ることになります。これは、マンションと周辺の環境をかなり忠実に再現したもの。正直、「ふーん、それで?」となりがちですが、全体模型には実はいろいろといい情報が入っています。
たとえば、僕がマンションを検討していたとき、2Fを購入しようと考えていました。ところが、全体模型を見るなかで担当者から「2Fは正直おすすめできません。道路を挟んで2F建ての家があって、お互いに見えてしまう可能性があります」といわれました。
模型を見てみると、確かにその可能性がありそうです。こちらかも見えてしまうし、あちらにも見られてしまう……。「たまにはカーテンを開けっぱなしにして気分よく……!」ということがしづらくなるというわけです。
ちなみに、このときは2Fをやめて1Fを検討することにしました。1Fなら高い植垣がありますし、2メートル以上の庭のようなスペースを無料で使えることがわかったからです。(一般的に「専用庭」は有料のことが多いのですが、実は無料のマンションもあります。担当者に確認するといいですよ)
実際にモデルルームを見ているときは冷静に&客観的に
先ほどからお伝えしているとおり、モデルルームを見るときは冷静な判断が欠かせません。最大級のオプションがついて部屋は、まるで高級ホテルのような雰囲気が漂っています。部屋に入るだけで気持ちが盛り上がってきますが、この”魔力”には惑わされないよう注意してください。
そのために役立つのが、メモ帳やメジャーといったアイテムです。メモ帳には気になったことを書き留めておくために使います。各部を見ながらわからないことや不思議に思ったことがあったら、担当者にどんどん質問してメモしておくといいですよ。
僕が見にいったモデルルームでは、キッチンフラットになっていました。本当にすっきりしていいキッチンだったのですが、これはオプション。通常は、キッチンの前方に水が飛び散るのを防止するための囲い(段差)がついているとのことでした(そのほうが機能的だと思いますが)。これは、担当者に質問したからわかったことです。
(あくまでイメージですが、こんな感じのキッチンです。レーベン立川様からお借りしました)
メジャーは各部のサイズを測るのに使います。家でお気に入りの家具のサイズを図っておけば、「部屋のどこに置けるのか」や「その場合、別の家具はどこに置くのか」をしっかり想像することができます。
「モデルルーム見学では、とにかく冷静に客観的に」
これがコツです。
見学に来ている人はどんな人?
「モデルルーム見学会」といいますが、大勢の人が一同に会して説明を受ける場所ではありません。僕がいったときは他に一組の夫婦が来ていただけだったので、僕とその夫婦のそれぞれに担当者がついて説明を受けました。
僕はあの夫婦をいまもよく覚えています。ブースになっていてはっきりとは見えないのですが、隙をみては観察していたからです笑
もし自分もあの夫婦も購入することになったら、同じマンションで一緒に暮らすことになります。「ご近所トラブルは起きそうにないか」、「修繕積立金や管理費を滞納することはなさそうか」など、そんなことを考えていました。(大変失礼な話ですみません……笑)
せっかく気に入ったマンションも一緒に組合をつくる居住者が自分と合わなそうであったら台無しです。失礼な話だとは承知しつつも、見学に来ているのがどんな人かを意識しておくことは大切なのではないかと思います。
モデルルーム見学に持っていくもの
モデルルーム見学には、ぜひ持っていたほうがいいものがあります。
自分の希望するマンションの条件をまとめた紙
先ほど紹介した一例など、希望の条件をまとめた紙持っていきましょう。スマホアプリのメモ帳よりも手書きのほうが、さっとメモを取るのに便利です。
メジャー
先ほどもお伝えした通り、「現在の住まいで使用している家具を置けるか」、あるいは「新しく家具を購入するときにどれぐらい大きさまでなら設置できるか」などを確認するのに便利です。ほとんどのモデルルームに用意されているはずですが、ない場合もゼロではありません。念のために準備しておくといいですよ。
自分の年収や貯金がわかる資料
自分の年収については、事前にわかるように準備しておいてください。
会社からの収入は「源泉徴収票」をもらえば確認できます。ちなみに、会社の担当者に「源泉徴収票をください」といっても、普通「家でも買うの?」というような返事は一切ないので、秘密がバレることはありません。
副業や株などで副収入をやっている方は、確定申告をしていると思います。過去3年分ぐらい用意しましょう。ご存知のことと思いますが、「収入」と「所得」は異なります。住宅ローン審査は「所得」をもとに判断されますので、経費をつけすぎて所得が低くなってしまっている確定申告書では審査が不利になる可能性があります。
モデルルーム見学にはプレゼントも。クオカードが一般的。
モデルルームの見学にいくと、必ずといっていいほどお土産がついています。これを目的に趣味や冷やかしでモデルルームにいくという人もいるほどです(モデルルーム担当者の方、本当に大変だと思います)。クオカードが一般的ですが、ハーゲンダッツなどの商品券ということもあります。
僕がモデルルーム見学にいったときは、マンションの近くにある伝統的な商店街で使える商品券をもらいました。金額にすると3,000円分だったと思います。少しお金をプラスして、夫婦(当時はまだ婚約中でしたが)で鰻をいただきました。また、抽選で電化製品をもらえるというプレゼントもありました。あくまで推測ですが、実際に購入した人が当選する仕組みだったのではないかなと思います。
モデルルームにいくときのポイントを紹介しました。モデルルーム見学会は事前準備の段階からはじまっています。最低でも3,000万円以上の物件価格+修繕積立金&管理費を支払って住む家。否が応でも慎重になってしまうものですが、それでいいと思います。ぜひ素敵なマンションを購入してくださいね!