前回は、訪問した工務店2社(F社とY社)の、ライバル関係の様子をお伝えしました。かなり激しいバトルが繰り広げられているような感じでしたね笑
その後、私たちは約1カ月にわたり、この2社を往復して打合せをすることになったのです。
(第1回目の記事はこちらです)
白熱する対抗意識
Y社の支店長に「Fさん(ライバル関係にある工務店)よりもいい条件出せますよ」と言われた私たち。
とりあえず、見積もりを出してもらうと、なんと31坪で総額1600万円強という安さ。F社は33坪で総額約1800万円でしたから、これはかなりの安さです。ただ、F社のプランに標準でついている食洗器や浴室乾燥機などの設備が、Y社のプランにはついていないようです。
F社…1800万円/31坪 食洗器&浴室乾燥機などが標準装備
Y社…1600万円/31坪 設備がやや弱い=オプションでつけなければいけない
結局、どったいが得なのだろう……? よくわかりません。
そこで、ひとまず両方と打合せを進めていくに決め、休日のたびF社とY社に打合せに行く日々がはじまりました。
Y社が参入してきたことを知ったF社は、営業部長がプランニングに関わることになりました。こちらの工務店も本気モード……。F社は、我が家から徒歩7分の距離に支店があるので、「どうしてもライバル社ののぼりが上がるのを見たくない!」と公言されました笑
2社ともに2人がかりでの、設備や施工のよさについての力説が繰り広げられました。
土間収納が欲しい
そんな中、私は夫の趣味であるロードバイクの置き場所がないことに気がつきました。ウチにはなんとロードバイクが5台もあり、今は部屋を一つ潰して置いている状態です。(いや、ありすぎだって……笑)
新築の家で、また一部屋潰されるなんて嫌だ! と思った私は、「土間収納」が欲しいと思いつきました。
土間収納とは、玄関脇に物置としてスペースを設けたもので、シュークロークともよばれます。このことを2社に伝えると、どちらとも土間収納は設置可能ということでした。
(土間収納 出典: シライホーム)
そして1カ月間、私たちが望む設備を2つの会社に合わせてもらい、ほぼ最終的な見積もりが出揃いました。
■F社……本体価格 1252万8千円
別途工事費 399万968円
諸経費 218万5600円
計 1870万4568円(税込み)
■Y社……本体価格 1077万8400円
別途工事費 632万7255円
諸経費 127万9600円
計 1838万5255円(税込み)
うーん、本体価格だけ比べるとY社の方が170万円以上も安かったのに、最終的にはF社もY社も変わらなくなりました。
見積もりの出し方は業者によって全然違う!
依頼する工務店を決めるうえで困ったのは、住宅メーカーによって見積書の出し方が違うことです。
見積書にはたくさんの項目があるのですが、たとえば「足場を組む」などの本体に対する付帯工事や「オプション品の設置」などは「別途工事費」、「ローンの申請」や「登記」に関するものは「諸経費」の項目になっていることが多いようです。
ところが、これは全メーカーで統一された約束事ではありません。
例えば、F社の本体価格には、標準装備の食洗器と浴室乾燥機がすでに含まれています。しかしY社ではオプションとなり、別途工事費が必要になります。いま住んでいる家の解体費用を、「別途工事費」とするのか「諸経費」とするのかも、業者によってバラバラです。
「なんでこんなに複雑なんだ。全メーカーで統一してくれればいいのに……」と何度も思いました。おそらく、広告に打ち出したい値段があるため、業者によって異なる書式のものになるのだと思われます。見積もりをもらったらいろいろとはっきりしておかないと、後々トラブルになることがあるので気をつけてくださいね。
(見積書は各社で記載の仕方がバラバラ)
とにかく、設備を統一したF社とY社の価格は、それほど差がありませんでした。
ただ、見積書をよく見ると、Y社は外構工事も「別途工事費」に含んでくれているようでした。外構工事とは駐車場部分のコンクリ敷やポストや表札の取り付け工事です。F社はさらにお金がかかるプランになっており、別途見積もりということでした。
確認すると、現在の見積もり価格は、
■F社…計1870万4568円(税込み)
■Y社…計1838万5255円(税込み)
ただでさえF社のほうが高い見積もりなのに、さらにお金がかかるなんて……。「これはY社にお願いしようかな」と思ったとき、F社からこんな提案が出ました。
「旦那様のロードバイクですが、独立したガレージを設けてはいかがでしょうか」
なんと玄関脇ではなく、入り口を別にした一坪ほどのガレージを設けてはどうかということでした。内装をコンクリ打ちっぱなしにすれば、それほど金額も上がらないということでした。
「旦那様だけの秘密基地が出来ますね」という営業部長の一言は、夫の心を掴みました。
これでF社に決まりか!?
しかし夫の思考は、まったく違う方向へと向かっていったのでした……。
今回わかったこと
見積書は各メーカーで出し方が全然違う。比較するときは注意が必要!
今回もありがとうございました。次回に続きます。
–第1回目の記事はこちらです。