僕は、もともと住宅の購入には反対でした。その理由はいくつかありました。なかでも、特の大きな理由が以下の2点でした。
一生住み続けなければならない
戸建にしろマンションにしろ自分の家を持つということは、基本的に一つの土地に住み続けなければならないということです。
フリーターという職業からもわかるように、僕には「自由でいたい」という思いがずっとありました。
これまでに経験した引っ越しの回数は19歳以降7回になります。気に入った町には5年ほど住んだこともありますが、平均すると2年に1度ぐらい引っ越しをしてきたことになります。その度に、関東のなかを西から東へ、東から西へと移動し、新しい人たちと出会い別れてきました。
僕は、そんな生き方が好きなのです。家の話からそれますが、労働時間は正社員の方々と変わらないにも関わらずその道を選ばない理由の一つは、いつでも自分の好きなときに好きな場所に引っ越したかったからでした。
住宅を持つということは、こうした自由を失うことだと考えていたのです。
多額の住宅ローンを背負うことになる
家を買うということは、つまり最低でも約3,000万円以上のローンを背負うということです。人によってはたいしたことのない金額かもしれませんが、私のようなフリーターにとっては途方もない額のお金です。
ローンとはお金を借りることですから、基本的に返さなければなりません。もちろん、どうしようもないときには「売却」や「自己破産」という手もあるのでしょうが、この状態になるときはほぼすべての財産をなくすときです。一切の保証がないフリーターだからこそ、避けたい事態です。
そもそも、毎月の積立を行っていた理由も「老後の安心のため」です。(積立をはじめた27歳のときから、そんなことを考えるなんて我ながら恥ずかしい話ですが……)
家を買ったために財産を失ってしまったとしたら、これまで積み立ててきたものがまったく無意味なものになってしまいます。
では、そんな僕がなぜ住宅購入を決意したのでしょうか。次ページ以降でお聞き頂きたく思います。
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