【災害時に役立つマニュアル】避難方法から情報を得る方法やアプリ、避難所生活のポイントまで

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結婚して一番変わったことは、「何があっても家族を守らなければならない!」と本気で考えるようになったことです。一生独身でいるつもりだったころには、自分がこんなことを考えるようになるとは思ってもみませんでした。

こうした自分の変化を感じるあいだにも、日本ではさまざまな災害が起きています。2015年9月9日から11日にかけて発生した関東・東北豪雨で鬼怒川が決壊したこと、2016年4月14日には熊本で大地震が起きたこと、2017年7月5日に福岡や大分で大規模な豪雨災害が起きたことなどは記憶に新しいのではないでしょうか。

万一、こうした災害が発生してしまった場合、どのようにして家族を守ればいいのでしょうか。今回は、災害時の避難方法から情報を得るための方法、避難所生活のポイントまでわかる、完全なマニュアルを作成しました。

なお、災害時や緊急時にすぐ役立つよう、各見出しの最後に「ここがポイント」として必要なことをまとめてあります。ご活用ください。

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避難が必要なのはどんなとき?

地震や水害が起きたとき、「避難すべき? それとも家で待機するべき?」と迷ってしまうことは多ようです。どんなときに避難する必要があるのでしょうか。

・家が倒壊したとき
・家が倒壊する可能性があるとき
・津波や火災など二次災害の可能性があるとき(原因不明の異臭があるときも注意)
・電気や水道といったライフラインが止まって生活できそうにないとき
・市町村といった自治体から避難指示や避難勧告が出たとき

こうした場合は、迷わずに避難を決めてください。特に、避難指示や避難勧告を無視した結果、重大な事態に陥ってしまう事故は何度も起きています。必ず従うようにしてください。

【ここがポイント】
~こんなときはすぐ避難~

・家が倒壊したとき、あるいは家が倒壊しそうなとき
・津波や火災などの二次災害が心配されるとき
・電気や水道といったライフラインが止まったとき
・避難指示や避難勧告が出たとき

避難方法は徒歩が基本。車や自転車は乗り捨てて

「平成23年度東日本大震災における避難行動等に関する面接調査」によると、自動車で避難した人は全体の57%だったことがわかっています。その理由は、「車で避難しないと間に合わないと思ったから」「家族で避難しようと思ったから」などさまざです。

ただ、災害時は路面の倒壊や渋滞、液状化によるマンホールの浮き上がりなどで進めなくなりやすくなります。「これでは避難に時間がかかる!」と思ったら、迷わず乗り捨てて徒歩で移動するようにしてください。これは自転車であっても同様です。

【ここがポイント】

・避難の基本は徒歩。
・避難に時間がかかると思ったら、自動車も自転車も乗り捨てる!

正しい情報で避難。防災グッズとして携帯ラジオやスマートフォンアプリなどを

避難のときに重要なのは、正確な情報を得ることです。そうすることで、安全な避難場所や避難ルートを判断できます。

ここで重要なのは、インターネットに頼りすぎないことが大切です。東日本大震災をはじめ大規模災害のときには、「デマ」や「フェイクニュース」が発生しがち。その結果、被災地の人が必要とする情報が埋もることもありました。テレビやラジオといった信頼できるメディアを使うのが安心です。

ただ、大手のメディアは災害の概要やインパクトのある映像を多く扱い、被災した人に有益な情報を放送できない傾向があります。そこで役に立つのがコミュニティFMです。市区町村といった小さなエリアを放送対象にしているため、災害地域に必要な情報を得られる可能性が高くなります。防災バッグのなかには携帯ラジオを入れておくといいですね。最近は、ラジオを聴けるアプリも出ているのであらかじめインストールしておきましょう。

また、自分がデマを流すことにならないよう、フェイスブックやツイッターなどに情報を投稿するときは注意が必要です。

コミュニティFMを聞くためのアプリ

コミュニティFM for iPhone
FM聴 for Community

【ここがポイント】

・情報はテレビやラジオといった信頼できるメディアで
・携帯ラジオを防災バッグのなかに
・特にコミュニティFMは役に立つ

避難の基本は集団で! 女性は性犯罪に巻き込まれないよう注意を

避難のときはなるべく集団で行動するのが基本です。また、近隣に身体の不自由な方や病気の方がいる場合は、積極的に手助けしましょう。

女性の場合は、一人で行動すると思わぬ性犯罪に遭ってしまう危険性があります。一人にならないよう注意するとともに、昼間に災害が発生した場合は夜にならないうちに避難するおとが重要です。

【ここがポイント】

・避難のときは集団行動
・女性は一人で行動しない
・暗くならないうちに避難を完了する

津波の恐れがある場合は、バラバラに避難することが大切! 「釜石の奇跡」を忘れない

津波の恐れがある場合は、各自がバラバラに逃げることが重要です。東日本大震災のとき、岩手県釜石市では1200人を超える死者と行方不明者が出ました。こうしたなか、3000人近い小中学生のほとんどが無事に避難し、「釜石の奇跡」と称賛されました。これは、三陸地方に伝わる「津波てんでんこ」を守ったからだといわれています。このことばは、「津波のときは、てんでんばらばらに逃げろ」という意味。自分の命は自分の責任で守ることが大切だという教えです。

津波のスピードは時速100キロ以上。しかも、何度も繰り返し襲ってきます。集団にこだわることで逆に命を落としてしまうことがあるのです。

【ここがポイント】

・津波のときは、「てんでんばらばらに」に逃げる
・津波おスピードは時速100キロ以上だということを忘れずに

そのほか、避難のときに気を付けること。ペットはケージに入れて一緒に避難!

避難のときには、他にも気を付けることがあります。まずは、貴重品を家に残さないこと。過去の災害でも、避難で留守になった家を狙った空き巣が多数ありました。動きやすい服装や丈夫な靴を選択することも大切。夏でも夜は寒くなることがあります。念のため、防寒着を用意するといいですね。ブレーカーやガスの元栓を締めて、火災対策もしておきましょう。家族に向けたメモを残すことも重要です。避難所の場所を書いておけば、再会しやすくなります。ペットは、ケージに入れて一緒に避難しましょう。

【ここがポイント】

・家に貴重品を残すと空き巣被害に遭う危険が
・動きやすい服&丈夫な靴で避難
・ブレーカーやガスの元栓を必ず締める
・家族に対してメモを残す
・ペットはケージに入れて連れていく(ただし、危険動物は除きます)

避難所に着いたらどんなことに気をつける?

避難所の運営を誰がするか考えたことはありますか? 実は、避難所とは自治体から一時的に提供された施設を、被災者が運営する場所です。災害に遭って辛い想いを抱えていると、「役所の人が助けてくれるはず」と考えてしまいそうな気がしますが、避難所はホテルではありません。職員も被災者であることは同じですから、必要以上のことを求めてはいけないです。

大切なのは、被災した住民同士が協力することです。子どもや女性、高齢者や病気の人は体力的にも精神的にもつらい状況に陥ってしまうケースが多いので、優先的にサポートする必要があります。

「One for all,all for one」(一人はみんなのために、みんなは一人のために)の精神を忘れずに、助け合うことが避難所でもっとも大切なことです。

【ここがポイント】

・避難所ではホテルではない
・助け合う意識が大切

安全な避難所生活を送るために大切なこと

避難所では、多数の被災者が共同で生活しています。感染症や食中毒は、その全員に関わることなので、マスクの着用や手の消毒などを徹底する必要があります。家に用意おく防災セットには、必ずこれらを入れておくようにしましょう。

また、エコノミー症候群にも注意が必要。これは、長時間同じ姿勢で座っているときなどにおこる血栓症のことで、最悪の場合は死亡することもあります。適度に体を動かし、水分を補給することが大切です。

女性は犯罪に巻き込まれる危険が高まります。睡眠時やトイレにいくときなども、決して一人にならないように気を付けてください。家族や信頼できる女性同士で集まり、防犯ブザーを用意しておくといいですね。ただし、トイレにいく回数を減らすために水分を減らすことは脱水症状やエコノミー症候群の原因になりかねないので避けましょう。

避難所生活のストレスから生理の周期が狂うことがあるますが、さほど気にする必要はありません。ただ、妊娠の可能性がある場合は、早めに医療関係者に相談することが大切です。

・感染症や食中毒を防ぐために、マスクや手の消毒はこまめに
・エコノミー症候群を避けるために、適度に体を動かし水分補給
・女性は一人で行動しない
・妊娠の可能性があるときは、早めに相談を

安否確認はどうやっておこなう?

家族や友人、恋人などの安否を確認するときに大切なのは、スマートフォンや携帯電話による通話や携帯メールなどを使わないことです。災害時には、電話もメールもつながらないことが多く、無駄に電池を消耗することになってしまいます。

東日本大震災で役に立ったのは、インターネットです。携帯電話やメールが不通状態になるなか、フェイスブックやツイッターなどのSNSは順調を保っていました。また、熊本地震のときに活躍したのはLINEです。既読機能や大人数で会話できる機能があるため、安否確認を簡単におこなうことができました。また、NTTが運営している災害伝言ダイヤル(171)を活用する方法もあります。地震や噴火などの災害時に提供が開始される声の伝言板です。

スマートフォンや携帯電話がない場合などどうしても電話で連絡が取りたいときは、公衆電話がつながりやすいようです。東日本大震災以降、公衆電話の設置台数は増えているといわれていますので、活用するといいですね。

災害時の安否確認は、非常に大切なことの一つ。あらかじめ、どの手段を使って家族や友人、恋人と連絡を取るのか話し合っておくといいですね。

【ここがポイント】

・災害時は携帯電話での通話やメールは使わない
・SNSが役に立ちやすい
・NTTの災害伝言ダイヤル(171)も活用できる
・どうしても電話したいときは、公衆電話がつながりやすい
・安否確認の方法を、事前に家族や友人、恋人と確認しておく

まとめ ~災害時のマニュアル簡易版~

最後に、「緊急時にはここだけ読めば完璧!」となるよう、ポイントをまとめたいと思います。

【こんなときはすぐ避難!】

・家が倒壊したとき、あるいは家が倒壊しそうなとき
・津波や火災などの二次災害が心配されるとき
・電気や水道といったライフラインが止まったとき
・避難指示や避難勧告が出たとき

【避難方法】

・避難の基本は徒歩。
・避難に時間がかかると思ったら、自動車も自転車も乗り捨てる!

【正しい情報を得る方法】

・情報はテレビやラジオといった信頼できるメディアで
・特にコミュニティFMは役に立つ

【コミュニティFMを聞くためのアプリ】

コミュニティFM for iPhone
FM聴 for Community

【避難は集団で】

・避難のときは集団行動
・女性は一人で行動しない
・暗くならないうちに避難を完了する

【津波の恐れがあるときは】

・津波のときは、「てんでんばらばらに」に逃げる
・津波おスピードは時速100キロ以上だということを忘れずに

【その他、避難するときに気を付けること】

・家に貴重品を残すと空き巣被害に遭う危険が
・動きやすい服&丈夫な靴で避難
・ブレーカーやガスの元栓を必ず締める
・家族に対してメモを残す
・ペットはケージに入れて連れていく(ただし、危険動物は除きます)

【避難所で気を付けること】

・避難所ではホテルではない
・助け合う意識が大切

【安全な避難所生活を送るために】

・感染症や食中毒を防ぐために、マスクや手の消毒はこまめに
・エコノミー症候群を避けるために、適度に体を動かし水分補給
・女性は一人で行動しない
・妊娠の可能性があるときは、早めに相談を

【安否確認の方法】

・災害時は携帯電話での通話やメールは使わない
・SNSが役に立ちやすい
・NTTの災害伝言ダイヤル(171)も活用できる
・どうしても電話したいときは、公衆電話がつながりやすい
・安否確認の方法を、事前に家族や友人、恋人と確認しておく

災害はいつやってくるかわかりません。避難所の場所などをしっかり確認し、防災グッズを用意しておくなど、万全の対策が必要です。万一災害がやってきても、みなさんが安全に避難できますように。

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