大敗しました……。
株をはじめて約7ヶ月、ついに大敗しました……。
この7か月のあいだ、僕は大小合わせて15連勝していました。ところがその一方で、大きな含み損も抱えていたのです。
大敗北を喫したのは「東洋エンジニアリング(6330)」。今回は、僕がどんな思考で株を購入し、どんな経緯で敗戦にいたったのかをまとめます。
株の諸先輩方には「どうしてそんなバカなことを……!」と思われてしまうに違いありません。自分で考えても本当にどうしようもないことをしてしまったと思っています。
それでも、恥をしのんであえてすべてを記録します。興味のある方はお付き合いください。(でも、コメント欄での罵詈雑言はご遠慮願います。心が折れます……)
目次
現物買い1回目 2017年1月31日
(加工前の画像:SBI証券)
東洋エンジニアリングの株を購入したのは2017年1月31日のこと。ある本で紹介されているのを見たのがきっかけでした。
何年分かチャートを見てみると、1度225円まで落ちているものの、過去1年ぐらいは300円が底値の様子。また、単純移動平均5日線が20日線を超えたりタッチしたりすることも多いようなので、そろそろ上昇トレンドに入るかもしれないと考えたのです。(いまになってよく見てみると、陰線のほうが陽線よりも多かったのですが、当時は気づきませんでした)
実際、数日後の2月3日には313円に株価が上昇。「よしよし、読み通り。日足が5日線を超えて20日線を突き抜けたの上に出たから、ゆっくりと上昇していくだろう」と思っていました。このときは、陽線がつづけて数本出ていました。
ところが……。
最悪の決算で株価急落
(加工前の画像:SBI証券)
2017年2月10日、気づいたときには株価が急落していました。最悪の決算が発表されてしまったのです。この日の下落は24円。初心者の僕にとって、これだけ急な下落ははじめてだったことやすでに大きな含み損を抱えてしまったこともあり、ちょっとしたパニックに。なすすべもなく見ているだけになってしまいました。
その後、株価は268円にまで下落。いまになってみれば、ここでナンピンできればトントンでアウトできたのですが、ほかの株でも戦っており資金が底をついていました。
最悪なタイミングでの買い増し
2017年2月21日に底をついた株価は、3月14日に285円まで上昇します。株価の急落後に購入した方は、この3週間で利益を出すことができていたようです。ただ、僕にしてみれば含み損がいくらか減っただけのこと。次々と利益を手にする人を、指をくわえて見ていました。
そんななか突如として起こったのが、アメリカのシリア空爆からはじまる「地政学リスク」です。これにより株価は再び下落。2月21日の底値を割り込み、263円にまで落ちていきました。
ところが、4月17日を境にリスクが減退。株価は再び上昇に転じます。このころ、ほかの株でそれなりの利益を出していた僕は、ナンピンによる東洋エンジニアリング株救出を決意。いつ買い増しするかを検討していました。その結果、5日線が20日線も60日線も超え、3月14日の高値である285円と並ぶタイミングで買い増ししたのです。
買い増し後、5日線を超える状態が2~3日続きました。ところが……
決算発表の延期で急落
2017年5月12日昼ごろ、東洋エンジニアリングは決算発表の延期を発表。僕が仕事をしているあいだに、どんどん株価が落ちていきました。
「決算発表が延期された場合、ろくな決算が出ないことが多い」というのが一般的な見方。ダラダラと株価は下がり続け、ついに「地政学リスク」のためイレギュラーに下げたと思われた263円を割ってしまいました。
証券口座に表示されるいままでみたことがないほどの含み損失。このまま「赤字」「無配」の決算が発表されると、さらに大きな含み損失を抱えてしまうだろう。そうなれば、簡単に取り戻すことはできそうにない……。こう考えた僕は、ここにきてようやく損切りする決意をします。5月17日の朝、成り行きで全株を売却したのです。
ところが話はこれで終わりません……。
決算前の空売りと決算後の返済買いで損失が拡大
損切りした日、損失の一部だけでもなんとか取り戻せないかと考えた僕は、期待できない決算を踏まえて空売りを入れてしまったのです。これがさらなる“2次災害”へとつながりました。
2017年5月19日午前11時30分。東洋エンジニアリングは2017年3月期本決算を発表。「黒字転換」「配当2円」など、目を疑うような情報をリリースしたのです。まさか延期の末に好決算が発表されるとは……。
これによって前場の終わり値よりも10円以上高く後場がスタート。僕の空売りは完全に失敗してしまったのです。
一連のトレードの反省点は……
僕は、数々の分岐点でことごとく間違った選択をしてしまいました。この記事を書いているのは、大きな損害が確定した(東洋エンジニアリングが思わぬ好決算を発表した)5月19日の深夜です。まだ心は落ち落ち着ききっておらず、本当に悔しいし恥ずかしいです。
ただ、僕はできれば一生株式投資を続けたいと思っています。このまま「あーあ」で終わってしまっては、なにも学べなくなってしまいます。いったいどこに間違いがあったのか、自分なりにまとめてみたいと思います。
最初の急落で損切りすべきだった
最初の現物買い直後におこった20円以上の急落。この時点でいったん損切りするべきでした。そうすれば、次の上昇である損切りしたのと同程度の利益を狙えたのです。
買い増しのタイミングが最悪だった
僕が買い増しをしたのは、決算発表の直前でした。通常、決算発表前はリスクを回避するために、持株を減らしておくものです。
ところが僕は、5月12日の悪い決算はある程度織り込み済だと決めつけて買い増ししてしまいました。この買い増しのせいで被害が2倍になってしまいました。
買い付け余力は常に余裕を持っておくこと
僕には買い付け余力の9割ぐらいまで株を購入してしまう癖があります。これは本当に問題です。急落したときに、もしも買い付け余力が残っていたら、底値で拾って救出することができます。
今回の場合、1回目の急落のあとの底値で拾うことができたら、その後の上昇で救出。手じまいすることができたはずです。同じことは地政学リスクによって底値をつけたときにもいえます。
どちらも買い付け余力がなかったためにナンピンすることができず、救出のチャンスを逃してしまったのです。
空売りのタイミングが最悪だった
僕が空売りを入れたのは、決算発表延期日の2日前。僕としては、悪い決算を先取りして空売りを入れたつもりだったのですが、いまにして思えば実際はどうなるかわからないものを当てにしたギャンブルに近かったように思います。「投資とギャンブルはまったく違うもの」ということはわかっていたつもりですが、冷静さを失っていたのだと思います。
こうして書いていても、なんてバカなことばかりしてしまったのだろうかと情けない気持ちでいっぱいです。同時に、技術のない人間が株をやることの怖さも感じています。
ただ、どれだけ優れたトレーダーも、きっと悔しい想いをしたことがあると思います。それは、スポーツでもビジネスでも同じでしょう。
この記事を読んだ人のなかには、「こいつ、株やめたほうがいいんじゃないの?」と感じた方がいるかもしれません。でも、僕はまだやめるつもりはありません。もっともっと上手にトレードできるようになるために、今回の大敗を今後の糧にしたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
※この記事は、僕が東洋エンジニアリングの株で大敗したという事実をお伝えするもので、株の売買を勧める(あるいは止める)ものではありません。また、東洋エンジニアリングの名誉を傷つけることが目的ではありません。株式投資は自己判断でお願いいたします。
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