株をやっている人が一度は気になること――。それは持っている株が上場廃止や降格になるとどうなるの? ということです。2017年に東芝が降格し、上場廃止の危険まで騒がれたときは、僕も非常に気になりました。
今回は、
2、万一「上場廃止」になると、株主はどうなるのか?
この2点について説明します。
目次
東証1部から東証2部に降格するとどうなるのか?
株式市場には、有名個人投資家や外国人投資家などさまざまな人が参戦しています。こうしたなか、株価に大きな与える要因の一つが「機関投資家」と呼ばれる人たちです。
機関投資家は、「日経平均株価(日経225)」や「東証株価指数(TOPIX)」などの株価指数に連動するインデックス・ファンドで株式を運用。しっかり連動するために、株価指数の構成銘柄をバランスよく保有しています。
「日経平均株価(日経225)」は、東証1部上場銘柄から選ばれた225銘柄の平均。「東証株価指数(TOPIX)」は、東証1部上場株式の全銘柄の値動きを示す指数です。
もし東証2部に降格し、こういった指数の構成銘柄から外れることになった場合、機関投資家にとっては保有する意味がなくなります。当然、一斉に売却することになるため、株価は下がるはずです。
最悪の場合、上場廃止になるとどうなるのか?
万一、東芝が上場廃止になった場合、持っている株はどうなるのでしょうか。そもそも、上場廃止には3つのパターンがあります。
上場廃止のパターン1 会社が買収されてしまった
ある企業Aが別の企業Bに買収されてしまった場合、当然ながら企業Aは上場廃止となります。
このときによく行われるのが「TOB(株式公開買い付け)」です。TOBとは、ある株式会社の株式を「買い付け期間」「株数」「価格」を公開したうえで、証券取引所の外で株主から買い集めることです。この期間に株を売却すれば、ひとまず投資額をすべて失ってしまうことはありません。
上場廃止のパターン2 上場の必須条件を満たせなくなってしまった場合
証券取引上への上場には一定の要件があります。これを満たすことができなくなってしまった場合、上場廃止となります。
気を付けたいのは、「上場廃止=倒産」ではないことです。株式会社が倒産していなければ株自体は残りますから、投資額をすべて失ってしまうことはありません。
ただし、公開されていない株を頻繁に取引することは事実上不可能です。現金が必要なときにすぐ換えられない株になってしまいます。
上場廃止のパターン3 会社が倒産してしまった場合
会社が倒産してしまった場合、上場廃止となります。ただし、ただちに廃止されるのではありません。まずは「整理銘柄」に指定され、1ヶ月間取引が行われたあと廃止となるのです。この間は短期的な利益を狙った投機が入り株価が乱高下することがありますが、基本的には上場廃止日に向けゼロに近づいていきます。
会社が倒産した場合、株主は財産を受け取る権利を持っています(残余財産分配請求権)。持ち株数に応じて、会社に残った財産の分配を受けることができるのです。
ただし、従業員への給与や税金といった負債の支払いを終え、最後に残った財産から分配されます。基本的に倒産する会社は債務超過に陥っていることが多いため、分配金を期待することはできないと考えていいでしょう。
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