住宅の購入を検討していると、わからない用語に出会う機会が多くありますよね。
今回説明するのは「ロフト」。間取り図などでは「RF」と表されています。
似たものに「グルニエ」がありますが、ちょっとちがいます。ここでは「ロフト」と「グルニエ」のちがいを説明しつつ、ロフトのメリット&デメリットについても考えてみたいと思います。
目次
「ロフト」と「グルニエ」のちがい
ロフトとは、天井を高くすることで部屋の一部を2層式にして作ったスペースのこと。建築基準法の採光や換気の基準を満たしていないので、法律上は居室として認められません。
イメージとしてはこのような感じでしょうか。
それに対し、グルニエは屋根裏を活用した収納スペースのことです。「面積は下の階の1/2以下」、「天井高は1.4メートル以下」、「ハシゴが固定式でないこと」などの規制があり、ロフトと同じく建築基準法上は居室として認められていません。
イメージとしてはこのような感じでしょうか。
ロフトのメリット
ロフトのメリットは、以下のようなものがあげられます。
普段使わない荷物を置くことができる。
ロフトを設置する本来の目的はこれかもしれません。長く生活していると、どうしても物が増えていきますよね。でも、なかにはある季節だけに必要でほかの季節には荷物でしかないものがあると思います。そういったものをロフトに置いておくことができるのです。
空間が広くなる
ロフトは、天井を高くし、1つの部屋の一部を2層に仕切ることで作ります。また、ロフトのない部分は吹き抜けのようになりますから、空間が広くなり、解放感のある部屋にすることができるのです。
書斎やアトリエ、キッズスペースなどに利用できる
一般的に、女性はロフトを収納スペースのように使うのに対し、男性は書斎や隠れ家的に使う傾向があります。ロフト部分の天井はどうしても低くなるので、落ち着いた空間にするにはベストかもしれません。
ちなみに、キッズスペースとして利用することもできますが、その場合はハシゴから子どもが落ちないように注意したいですね。
ロフトのデメリット
ロフトのある部屋に住んだことのある方なら身をもって知っているかもしれませんが、ロフトにはメリットばかりがあるわけではありません。デメリットもあります。
空調が効きづらい
ロフトは、天井を高くすることで設置するものです。あたたかい空気は空間の上にたまり冷たい空気は下に降りてきます。また、屋根に近いので太陽からの熱の影響をかなり受けることになります。そのため、どうしても空調の効率が悪くなるのです。特に夏にロフト部分にいると非常に暑く、冬に居室部分にいると非常に寒いので対策が必要です。シーリングファンなどを設置することで、空調が効きやすくなります。
ハシゴが危険
居室部分とロフト部分の往復にはハシゴを使います。つまり、パソコンであれ蒲団であれ、ロフトの上に物を運ぶためにはハシゴを使わなければならないということです。これがなかなか大変です。万一バランスを崩して落ちてしまえば大ケガを負う、あるいは命さえ落としかねません。女性や子どもが荷物を持って、一人でハシゴをのぼるのは大変危険ですよね。
ハシゴが邪魔
基本的に、ロフトにのぼるためのハシゴはかけっぱなしにすることが多いと思います。するとどうしても、ハシゴが邪魔になるのです。特にリビングにロフトを設置した場合、かなり邪魔になることが想像できると思います。
ロフトが日本で流行しはじめたのは1990年代のこと。その後、爆発的に広まり、賃貸でもロフト付き物件が急増しました。僕も、友人の住んでいたロフト付きの部屋に憧れました(笑)
でも、今回ご紹介したようにロフトにはメリットとデメリットがあります。家を買うときにロフト付き物件にするかどうか、あるいはロフトをどう活用するかは、こうしたメリットとデメリットをよく考える必要があるということだと思います。今回もありがとうございました!