購入する家を探すとき、僕は最初から「この駅の近くにしよう」と決めていました。以前から聞いていただいているように、義理の両親が近くにいることを優先したからです。
しかし「駅」ではなくて、「沿線」を決めてから家を探す人も多いようです。たとえば、「田園都市線沿いにしよう」とか「京急線沿いにしよう」とか……。僕も、「小田急線沿いに住んでみよう」と思って家を探した経験があります。実際には住まなかったのですが……。
今回は、こうした方法で家を探す方のために、人気がどんどん上がっている「相鉄線」を取り上げます! 注目度が高まっているのはいったいなぜなのでしょうか!?
基本的には地味な路線
「相鉄本線」と聞いて、「だいたいあのあたりを走っていて、主要駅は○○と△△で……」とすぐにイメージできる人は多くないのではないでしょうか。これはあくまで僕の主観なのですが、神奈川には「東急東横線」や「東急田園都市線」、「小田急線」など、非常に存在感の強い電車が走っています。それと比較すると、「相鉄本線」はどうしても存在感が弱いのです。
なぜこんなにもマイナー感が漂っているのでしょうか。
まずは、観光地がないことが挙げられます。窓の外にはひたすら住宅街が続くだけで、華やかな雰囲気は皆無です。では「高級住宅街なのか」と問われれば、まちがいなく「NO」と言わざるを得ません。地価をベースに考えると、横浜の隣の「平沼橋」は「34万5000円」、横浜から4つ離れた「星川」は「22万6000円」、大和の隣にある「相模大塚」は「16万2000円」となっています(いずれも1㎡あたり)。東急東横線沿いの土地などと比較すると、かなり割安です。必然的に、乗客のほとんどが沿線の住民。6割以上が定期券を利用しているのです。
なかなかに地味な「相鉄本線」。ところが最近、かなり人気が高まっています!
なぜ人気が高まっているのか
相鉄本線の人気が高まっているのは、ズバリ「東京へのダイレクトアクセスが可能になる計画が2つも! あるから」です。
ひとつは、「相鉄から東海道線・横須賀線に入り、最終的には渋谷&新宿方面に抜ける計画」。
もうひとつは、「相鉄線から東横線・目黒線に入る計画」です。
これまで、相鉄線から都心にアクセスするには、横浜で一度降りて東海道線や横須賀線、東横線に乗り換えなければなりませんでした。忙しい朝に一刻も早く乗り換えるには先頭車両に乗っている必要があるため、必然的に混雑することに。この方たちが一斉に乗り換えへと急ぐため、どうしても殺伐として空気が流れていたのです。
相鉄がJRや東横線と相互乗り入れするようになれば、この問題は解消します! もちろん混雑する可能性はありますが、都心に向かう人にとってはいちいち乗り換えるより便利になるでしょう。
2018年度から2019年度にかけて便利になるのはわかっているのに、比較的お得に家を購入できるなら、人気が高まるのは当然ですよね。
相鉄本線沿いには、どんな戸建てがあるのか
今回も、僕の大好きなサイト(笑)「SUUMO」に掲載されている物件を調べてみました。
まずは、こちらの物件です!
【データ】
・価格:3280万円
・土地:79平方メートル
・建物:79.06平方メートル
・駅:星川(横浜まで6分)
・徒歩:15分
・間取り:3LDK(LDK14帖、洋室6.5帖、洋室4.6帖、洋室4.5帖)
「星川」といえば、横浜までわずか6分の好立地。距離的には3.3キロしかありませんので、終電を逃してしまっても歩いて帰ることができる距離です。
実際に住む人がいるので写真を載せることはできませんが、14帖のリビングは使いやすい長方形。隣の洋室と合わせれば18.5帖の広々としたリビングに。大き目の収納と小さめの階段下収納があるので、掃除機など頻繁に使うものをしまうのに便利ですね。
ちなみにこの階段はスカイバルニーへと続きます。洗濯物を干すのにも使えますが、ランドマークタワーが遠望できるので、春夏の夕方から夜にかけて夫婦でお酒を飲むのも悪くなさそうです。
次の物件はこちら!
【データ】
・価格:3980万円
・土地:125.68平方メートル
・建物:95.83平方メートル
・駅:二俣川(横浜まで11分/特急・急行 or 19分/普通電車)
・徒歩:17分
・間取り:4LDK(LDK16帖、洋室7.5帖、洋室6.0帖、洋室6.0帖、和室4.5帖)
全居室南向きで日当たり最高の家です。写真を見る限り、キッチンと窓の距離が若干近いようにも思えますが、16帖のLDKは魅力的です。和室とつなげれば20.5帖の広い空間に! 普段はひと続きのリビングとして使用し、来客があったときは和室を使ってもらうことができますね。
主寝室となるのは南西にある7.5帖の洋室だと思います。南と西の二面採光で形もオーソドックスな長方形です。収納が二つあるのも嬉しいですね。
最後に紹介するのはこちら!
【データ】
・価格:4280万円
・土地:90.01平方メートル
・建物:95.22平方メートル
・駅:海老名(横浜まで26分/特急 or 39分/普通電車)
・徒歩:17分
・間取り:4LDK(LDK17.8帖、洋室7.0帖、洋室5.2帖、洋室5.0帖、洋室4.0帖)
18.7帖のLDKが一番のポイントでしょうか。南からあたる太陽に対して横向きに建てられているので充分日当たりが確保できそうです。床暖房もついているので、冬の寒さとは無縁かもしれません。
気になるのは、バスルームとパウダールームが2Fにあること。仮に4.0帖の洋室を寝室にした場合、基本的には1Fで生活することができるのですが、入浴するときはどうして2Fにいかなくてはならなくなります。若干不便かもしれません。ただ、それでも1Fでほとんどすべてがこと足りるというのは便利だと思います。
キッチンの後ろに広い空間があり、パントリーまであるのはとてもいいですね。主婦の方々ならご存じの通り、キッチンには意外とこまごましたものが増えていきます。パントリーがあればしっかり整理できますね。
こうして並べてみると、必ずしも横浜に近いほうが価格が高いというわけではなさそうです。もちろん、駅までの距離や土地の広さなどがバラバラなので単純に比較することはできませんが、3500万円程度用意できれば横浜の近くに家を買うことはできそうですね!
相鉄本線のデータ
停車駅
1、横浜…JR東海道線、JR横須賀線、JR京浜東北線、東急東横線、京急本線、みなとみらい線などが乗り入れ
2、平沼橋
3、西横浜
4、天王町
5、星川
6、和田町
7、上星川
8、西谷
9、鶴ヶ峰
10、二俣川…相鉄いずみ野線が乗り入れ
11、希望ヶ丘
12、三ツ境
13、瀬谷
14、大和…小田急江ノ島線が乗り入れ
15、相模大塚
16、さがみ野
17、かしわ台
18、海老名…小田急小田原線が乗り入れ
(全18駅)
※今後、東京へのダイレクトアクセスが実現すれば停車駅は大きく変わります。
快速電車
快速電車率は「55%」
・普通144本
・急行109本
・特急26本
・快速39本
(横浜駅始発)
今回は、都心へのダイレクトアクセスで人気がさらに高まっていくことが予想される「相鉄本線」をピックアップしました! これから家を買おうと考えている方の参考になれば幸いです!
この記事は、こちらの本を参考に書きました!
著者:首都圏鉄道路線研究会
出版社:SB新書
関東を走る鉄道の「勝ち組10路線」と「負け組8路線」を発表する本。「どこのエリアに家を買うか」を考えるとき、「路線」から決める人がいると思います。この本を読めば、どの路線にどんな特徴があるかがすぐにわかるので、理想の場所に家を買う手助けとなると思います!
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