子どもが大きくなってくると、「勉強」について気になりはじめますよね。最近は「リビング学習」する子が増えているといいますが、逆に集中できず困ってしまう子どももいるようです。その場合は子ども部屋で勉強することになりますが、そわそわしてやっぱりはかどらない……ということも。
子どもが一人でしっかり勉強できるようになるためには、どのようなレイアウトの部屋にすればいいのでしょうか。
勉強ゾーンとその他のゾーンをわけることが大切!
多くの子ども部屋の問題点は、「勉強するスペース」と「遊ぶスペース」、「眠るスペース」が同じ空間にあることです。勉強しようと机に向かったときにゲームやおもちゃが目に入ってしまえば、どうしても遊びたくなるもの。子どもですから……笑
大切なのは、「勉強スペース」や「遊ぶスペース」、「眠るスペース」を、しっかりとゾーンニングすることです。
ゾーンニングとは、部屋のなかを目的によって区分けすること。「ここは勉強するスペース」、「ここは遊ぶスペース」、「ここは眠るスペース」というように決めることが大切なのですね。
ゾーンニングするには、どうすればいい?
ゾーンニングには主に、ラグを使う方法と本棚を使う方法があります。たとえば、ラグを敷いて、その上にだけゲームやおもちゃを置くようにすれば、どこが遊ぶスペースかはっきりしますよね。
では、ゾーンニングで子どもの集中力を上げるためにはどうしたらいいでしょうか。
以前、ある心理学者の方とお話ししたときに、「集中力を奪うもの(ディストラクター)がない環境をつくることが一番大切だ」と教えていただいたことがあります。実際、多くの進学塾の教室には、時計も窓もありません。これも余計なものが目に入らないようにして、子どもの集中力を高めるための工夫でしょう。
子どもの集中力を奪うものの代表格といえば、ゲームやおもちゃ、本や漫画でしょうか。スポーツをやっている子なら、野球のグローブやサッカーボールということもあるかもしれませんね。また、勉強に疲れてくると眠くなってくるものです。そのときにベッドが目に入ったら、ついフラフラ……っと倒れ込みたくなりますよね。
つまり、集中力を上げるためには、遊びに関係するものやベッドが目に入らないようにすればいいということになります。
そこで役に立つのが、本棚です。たとえば、以下の図のように本棚を配置してみてはいかがでしょうか。
ポイントは机とベッドのあいだに本棚を置き、しっかりとゾーンニングしたこと。これなら勉強をしているときにベッドが見えてしまい、集中力が途切れることがありません。
本棚にしまうものを勉強に関係するものだけにしておくことも大切です。物語や漫画を入れておくと勉強の途中で読みたくなってしまいます。ニンテンドー3DSなどのポータブルゲーム機も厳禁。遊びに関係するものは、遊ぶスペースの棚に置いておくといいですね。
ちなみに、反対側が見えるものではなく、「背板」が入った本棚を選ぶといいですよ。ベッドや遊びスペースがまったく見えなくなるので、集中力を高める効果がアップします。
また、本棚が使いづらい場合は、天井からカーテンやスクリーンをさげてもいいかもしれませんね。集中力を妨げるものが見えなければOKです。
アイリスオーヤマ ラック スペースフィット 幅60×奥行29×高さ120cm ウォールナット S-SFR1260
高さといい幅といい、このラックを2つ並べるぐらいがちょうどいいと思います。
勉強ができる子になるための机の向きは?
勉強ができる子になってもらうためには、どんな机の向きにすればいいでしょうか。
風水などでは「北向きにすると頭が冷静になるから最適」などといわれることがあります。これはもちろんいいと思いますが、大前提を忘れないようにしたいですね。もう一度、先ほどの図をご覧ください。
あえて壁に背中を向けたレイアウトにしています。
仕事や勉強をしていて、ふと自分の背後が気になった経験はありませんか? 実は自分の後ろにある大きな空間は「背空」と呼ばれ、不安感をあおる要因になるといわれています。これは空間ではなく窓でも同じです。
大人でもなんとなく後ろが気になることがあるわけですから、“こわがり”の子どもならなおさら。イスの後ろを壁にすることが、子どもの集中力を高めるためには大切です。
まとめ
基本的に、勉強ゾーンとその他のゾーンをわけることが大切
ゾーンングにはラグや本棚を使うと簡単
机の場所や向きを決めるときは「背空」に注意
勉強ができる子どもの部屋のレイアウト&机の向きを紹介しました。これが一番いい! というつもりはありませんが、みなさんの子ども部屋づくりの参考になればうれしく思います。
今回もありがとうございました!