こんにちは、サラリーマンではない僕です。
妻が妊娠6か月目を迎えています。切迫流産と診断されたときは体調面でも気持ちの面でも不安定になっていましたが、いまは明るい顔で働きにでかけています。なにより毎日感じる胎動がうれしいようです。
ところで、妊娠4か月目ぐらいのとき、僕たちはある話し合いをしました。それは「出生前診断をするかどうか」についてです。
僕は妻が妊娠する前、「出生前診断は必ず受けるべきものだ」と考えていました。でも、結論を書くと、僕たち夫婦は出生前診断を受けないことに決めました。今回はその理由についてまとめてみようと思います。
目次
出生前診断の読み方
まず、妊婦さんや夫婦の間で話題になるのは、「出生前診断」の読み方ではないでしょうか? 産婦人科でもらった資料によると「しゅっせいぜんしんだん」と読むようです。ただ、妊娠関連の本を読むと「しゅっしょうまえしんだん」とも書いてあります。どちらでもいいということですね笑
出生前診断とは
「出生前診断」とは、赤ちゃんに生まれつきの疾患がある可能性を検査することです。妊婦さんの血液や羊水を使って調べます。ただし、すべての先天性疾患が見つかるわけではありません。また、異常が発見された場合、どのような選択をするのか予め決めておくことが大切です。
出生前診断の種類
出生前診断には、いくつかの種類があります。
血清マーカー検査(クアトロテスト)
血清マーカー検査とは、妊婦さんの血液を少し採取し、染色体異常がないかを調べるものです。ただし、染色体異常があることを確定できるわけではありません。あくまで異常がある確率を推定するものです。この確率が高い場合は、確定診断を受けるかどうか検討することになります。
・検査時期:妊娠15~17週
・費用:約3万円
羊水検査
「羊水検査」は、妊婦さんのお腹から羊水を摂取し、染色体異常や遺伝子異常を調べるものです。診断の精度が高いので「確定診断」として使われますが、わずかながら流産や感染症のリスクがあるといわれています。
・検査時期:15~19週
・費用:10~15万円
絨毛検査
「絨毛(じゅうもう)」は、ママさんと赤ちゃんをつなぐ胎盤の一部。「絨毛検査」では、妊婦さんのお腹に針を刺して絨毛を採取し、赤ちゃんの異常を調べます。ほぼ100%の確率で異常を発見できますが(※)、羊水検査よりも流産のリスクが高まることを覚えておきましょう。(※日本産婦人科学会の産科ガイドラインによる)
・検査時期:9~11週
・費用:10~20万円
NIPT(新型出生前診断)
「NIPT」は、妊婦さんの血液で染色体異常を調べる高精度の検査です。ただし、確定診断は必要。出産予定日に35歳以上の妊婦さんしか受けられず、検査を受けられる機関が少ないデメリットがあります。
・検査時期:10~18週
・費用:約20万円
僕たち夫婦が出生前診断を受けなかった理由
僕はもともと、子どもをほしいと思っていませんでした。結婚前からフリーランスで収入が不安定だったし、他者と上手に関係を築くことができない自分の子どもが“まとも”に育つとは思えなかったからです。
子どもを持つことを考えるようになったのは、いまの妻との結婚を考えるようになってからでした。妻は子どもをほしがっていたので、「結婚=いつか出産」というのが絶対条件でした。
それでも、妻が妊娠する前は「絶対に出生前診断を受けるべきだ」と考えていました。不安定な収入と不規則な生活で障害のある子どもを育てていくのは不可能だと思っていたからです。妻には妻の思いがあるようでしたが、僕は「万一、出生前診断で子どもに異常が見つかったら、残念だけどあきらめるしかない……」と思っていました。
それなのに、なぜ僕は「出生前診断」を選択しなかったのでしょうか。
実際に妻が妊娠すると、僕の考え方は大きく変わりました。
妻は妊娠と同時に切迫流産が発覚しました。体力的にも精神的にも弱ってしまい、ベッドで横になっていることしかできない生活。しばらくは出血も続いていたようです。現在はだいぶ落ち着いていますが、時々不調を訴えることがあります。
妻のそんな姿を見ていると、なんとかして無事に出産させてあげたいと思うようになりました。障害のある子どもが生まれたら……と考えると、正直なところ不安でいっぱいです。だけど、妻が一人で苦労している様子を見ると、「残念だけどあきらめよう」という気にはなれませんでした。また、出生前診断で異常の可能性しかわからず、「あきらめたのに実は健常児だった」というような事例もあるようです。もちろん、出生前診断自体に流産や感染症のリスクがあります。
そうなのであれば、あえて出生前診断をする必要はないのではないか……これが僕たち夫婦の出した結論でした。
まとめ
僕たち夫婦が出生前診断をしなかった理由を紹介しました。
一言でいえば、「妻が苦労して育てている子どもをあきらめることはできないから」になります。
ただ、この結論はあくまで僕たち夫婦のものです。「出生前診断なんかしなくていい!」あるいは「出生前診断はしたほうがいい!」などということを伝えたいわけではありません。あくまでご夫婦でよく話し合って決めていただければと思います。
今回もありがとうございました。