フリーランスとして働いているとやりたくなるのが、カフェでの仕事。“仕事できる感”も出るし、なぜかやたらとはかどることもあります。なによりオシャレ感があるのが魅力です。実際、僕も少し前まではカフェやファミレス、ファーストフード店で仕事をしていました。
最近は、滅多にカフェやファミレス、ファーストフードで仕事をすることがなくなりました。その理由は主に2つあります。
フリーランスであればコスト削減意識は大切
フリーランスがお金を得る方法は、クライアントが納得する成果物や納品物をつくることです。それまでにかかったお金や時間はコストでしかありません。
この観点で考えたとき、カフェで仕事をする人はどういうことになるでしょうか。カフェで仕事をするためには自宅や仕事場から移動し、1杯数百円のコーヒー代を支払わなければなりません。それなりの仕事量をこなすには時間がかかりますから、コーヒー1杯では足りず2杯も3杯も頼まなければいけなくなるかもしれませんね。
このとき発生するコストは以下の通りです。
・コーヒーやフードにかかる飲食代
仕事がしやすそうなマクドナルドは、ここ数年で値上げを繰り返しています。オシャレカフェの代表格ともいえるスターバックスは、外食産業では破格に高い客単価を誇っています。とてもバカにできる金額ではなくなります。
「時間的コスト」と「金銭的コスト」をはるかに上まわるリターンがあると考えられれば、カフェで仕事をしててもいいかもしれません。しかし、僕の場合は自宅の外に持った職場で仕事をするのがもっとも効率的だと気付きました。わざわざ事務所から出てカフェで仕事をする理由はなくなったというわけです。
「お金とは、人が喜ぶものに値段をつけたもの」という言葉を忘れない
カフェにいったとき、パソコンで仕事をしている人に客席が占領されて座ることができなかった経験はありませんか? そんなとき思うのはただ一つ、「本当に迷惑! さっさとどいてくれよ」。これだけです。
あるとき僕が気づいたのは、カフェで仕事をするということは他人の時間とお金を奪っているということです。
たとえば、僕が満席のカフェで長時間にわたり仕事をしていたとしましょう。すると、僕のせいで別の誰かがカフェに入れなくなってしまいます。その人は別のカフェを探して街をさまよい、無駄な時間を使ってしまうことになるかもしれません。つまり、僕はこの人の時間を奪っていることになるわけです。また、コーヒーを購入する人が一人減った分だけ、カフェ側にも損害が出るはずです。これは、僕がカフェのお金を奪っているということになります。
ここで思い出したいのは、「お金とは、人が喜ぶものに値段をつけたもの」という言葉です。僕たちは労働や成果によって誰かに喜びを与えます。そして、その対価としてお金を受け取っているのです。
今回の例でいえば、僕はカフェで仕事をした成果物によってクライアントに喜んでもらい、その対価としてお金をもらうことができます。しかし、僕がお金をもらうために別の人の時間を、カフェからお金を奪っていたわけです。これは、あまりいい働き方とはいえないのではないでしょうか。
カフェやファーストフード店で仕事をすることを100%否定するわけではありません。僕もやむを得ずカフェで仕事をすることがあります。それは、以下のような場合です。
・カフェが比較的空いているとき(混んできたら、せめて注文を追加します)
・クライアントを交えた打ち合わせのとき(僕に決定権がないことがあるため)
ちなみに、最近は公園などで仕事をすることも。春や秋などは天候に恵まれれば、かなり気持ちいいですよ!